【はじめに】
1972年、高い志を持った先輩諸氏が「明るい豊かな社会」の実現を目指し、この地に(一社)丹波青年会議所が創立され、本年度47年目を迎えることができました。この46年もの間、先輩諸氏がそれぞれの時代の社会情勢に向き合い、時代に応じた青年会議所活動を展開され、様々な壁を乗り越えてこられたからこそ、私達が現在この地において青年会議所活動ができるということをしっかりと認識するとともに、先輩諸氏に対し感謝と敬意を表します。そして、脈々と次世代へと紡がれてきた歴史と伝統や、活動の内容は違えども、いつの時代も変わらぬ「想い」をしっかりと引き継ぎ、現在を生きる私達は、現在の社会に真正面から向き合い、何をすべきか考え、判断し行動する主体性と、直面した課題に対し言われずとも行動を起こす自主性、この両方を兼ね備えながら、様々なことに挑戦し続けることによって、新たなる未知の可能性を切り拓けるものと考えます。「夢ある丹波」を創造して参りましょう。
【全ては人間力の向上から始まる】
「人間力」は、どの場面に置き換えても基礎になるものと私は考えます。 「人間力」とは、基礎学力、創造力などの知的能力とコミュニケーションスキル、リーダーシップなどの社会的能力、そして意欲や忍耐、追求力などの自己制御能力があります。これらはキャリアを積んでいくほど様々な場面で問われることとなるため、私達は「人間力」を向上させる必要があります。 私は、「人間力」を向上させるうえで最も重要なことは、「人間力の本質」を知ることだと考えます。では、「人間力の本質」とは一体何なのでしょうか。私は「人間力の本質」とは、「自分を律する心」、「相手のことを思いやる心」、「素直である心」、これらが根底にあると考えます。 まずは、しっかりと「人間力の本質」を学び、さらにその上にある「人間力」を今以上に向上させることにより、一個人として魅力的な人間へと成長しましょう。そして、学び身に付けた「人間力」を社業、地域社会への貢献に十二分に発揮しましょう。
【夢あるまちづくり】
私達のまちである丹波市は少子高齢化が進み、2060年には今の人口の約半分になるという統計が出ています。人口減少は今後も続き、この流れを止めることは、ほぼ不可能だと言われています。では、現在を生きる私達には何ができるのでしょうか。 現在を生きる責任世代である私達ができることは、丹波市をより活性化させ、丹波市に住みたい、住み続けたい、一度外に出ても帰ってきたいと心から思える活気に満ち溢れた「夢ある丹波」を創造することだと考えます。そのために、現在の丹波市の実情をしっかりと捉え、時代の流れに対応したアイデアを出し合いながら、私達丹波青年会議所メンバーが先陣を切って行動しましょう。さらには、この丹波市内において、まちの活性化のために様々な活動をされている各諸団体との連携を図り、協働することを視野に入れることも必要だと考えます。そうすることにより、より活気に満ち溢れた「夢ある丹波」を創造する力が増すことになるでしょう。そして、「丹波市には丹波青年会議所あり」と本当の意味で地域社会に認知され、このまちにとって絶対的に必要である団体であり続けられるように「夢あるまちづくり」を展開していきましょう。
【次世代を担う青少年共育】
時代は違えども、子供達が成長していく過程で抱える様々な問題は、子供自体に目を向けられがちですが、現在の大人社会の意識や行動の表れでもあり、私達大人が自身の姿勢や行動を見直す必要があるのではないでしょうか。 次世代を担う子供達が健全に成長を遂げる環境をつくるために、責任世代である私達大人が、人として必要とされる豊かな心や社会性、道徳性などを再度自覚し、子供達と共に学びながら育っていけるような関わり方をすることが重要だと考えます。 私達大人が温かい心を持って、子供達の手を引き、明るい未来の丹波を子供達とともに築き上げていきましょう。
【JC運動の拡大】
私達は、自分を取り巻く社会に「生かされている」存在であります。確かに個人としての能力は素晴らしいものであり必要とされますが、誰もが一人だけでは生きていくことはできません。今一度、私達一人ひとりが社会に「生かされている」存在だということを認識し、まずは自分を生かしてくれる地域社会に少しでも恩返しをしようという気持ちを持つことが大切だと考えます。 JCには「恩送り」という言葉があります。「恩送り」とは、受けた恩を他の誰かに送り、その恩がまた他の誰かに渡ることで、社会全体に正の連鎖を生み出すことを表します。 私達はこの地域社会に支えられ成長し、責任世代となった今、地域社会の未来に恩を送り続けることが、地域社会への最良の恩返しであると考えます。そして、私達一人ひとりが、この「恩送り」の気持ちを心の根底に持ち、JC運動を展開すれば自ずと「明るい豊かな社会」の実現に近づくことでしょう。そして、私達が地域社会のために行っているJC運動の意義をまだ見ぬ同志達に伝え、仲間を増やし、夢あるアイデアを出し合いながら、本当の「明るい豊かな社会」の実現に向けて邁進して参りましょう。 また、どんなに素晴らしい活動を展開しても、それが市民に伝わらなければ、目的の実現には至りません。丹波青年会議所の様々な活動を市民に広く知って頂くために、自分達の足を使い積極的に情報発信するとともに、近現代の特徴であるICTを駆使し、効果的な広報活動を行うことにより、組織としてのブランディングを高めて参りましょう。
【絆からの強い組織力】
青年会議所は自己啓発や修練を行い、個人の能力を磨き、自己を成長させ、多くの仲間と出会える貴重な場所です。私達は、40歳までという限りある中で「人生最後の学び舎」といわれる場所に集まった仲間です。この出会いを大切にして、青年会議所活動を通じ、互いの価値観をぶつけ合い、また互いを理解し、支え合い切磋琢磨しながら本当の信頼関係を築いていきましょう。そして、構築された互いの信頼関係が強い絆となり、それらが結集することにより、強い組織力へと発展すると確信します。
【おわりに】
「感謝の気持ちを忘れない」 私達は、先に述べたように大きく言えば社会に支えられて生きています。しかしながら、一番身近な存在への感謝の気持ちを忘れてはなりません。 なぜ私達が青年会議所活動をできているのか。それは人それぞれではありますが、送り出してくれる会社、家族があるからです。誰しもが何かに夢中になると周りが見えなくなりがちです。私達が社会貢献への活動の時間を作ることは前提として大切ですが、一番の理解者と一緒に過ごす時間を作ることも大切です。そして、その時間の中で感謝の気持ちを言葉にして伝え、表現しましょう。これをできることこそが、大人の文武両道ではないでしょうか。 身近な存在から見ても、魅力的な大人、かっこいい親、そして、強い自分であるために感謝の気持ちを忘れずに、あらゆることに挑戦し続け、努力を積み重ね自分を磨いていきましょう。
【基本理念】
一、主体性と自主性を持って行動します
一、己を律しひととして成長します
一、「感謝」の気持ちを忘れず行動します
【スローガン】
現在(いま)を生き、未来を活かす ~活気ある夢丹波の創造へ~
【基本方針】
一.会員の人間力の向上
一. 経済人としての資質の向上
一. 能動的なまちづくり
一.青少年の健全な共育
一.戦略的かつ効果的な広報活動と会員拡大
一. 組織力の強化
一.創立45周年ビジョンの実施
一.OB会員との交流及び会員相互の交流
一.行政や各種団体との連携・協力・交流
一.ICTの有効活用