社会開発委員会
委員長 北野裕輔
【所 信】
私はこの地に生まれ育ち、一度は外の世界を感じ、そしてこの丹波の地へ還り一本の木の根を張ろうとしています。根を張った幹は大きな枝葉を付けやがて実をつけます。しかし、その地に栄養がなければ良い実に成長することはないでしょう。収穫した実に魅力が無ければ、いくら大地を耕して種を蒔いても再び根を張らせようという気にはなれません。 我々丹波青年会議所の先輩方は、45年間という永きに渡り英知と勇気と情熱というバトンを脈々と繋ぎ、この丹波の地に活力という栄養を常に与え続けてこられました。そのバトンを確かに受け継いだ私たちは全力で走り抜かなくてはなりません。
私たちが暮らす丹波市も人口減少の一途をたどり近年その速度は更に加速し、2025年までには1万2000人もの人口が減るとも言われています。市内でも空き家が目立つようになり、草の伸びきった空き家周辺を見ると何とも切ない気持ちがこみ上げてきます。子供の頃に走り回って遊んだ風景が、確実に失われつつあります。このまま何もせず、何も出来ないまま時の流れに任せるだけで良いのでしょうか。人口が減れば丹波市の商業や基幹産業である農業が衰退し、それに伴う農地の荒廃などが一層深刻化するだけに留まらず、 収入源が減り更に多くの若者が都市部へと流出し還らなくなるでしょう。これらは私の想像の話ではなく、既に現実として起きてしまっています。この現実をしっかりと受け止め、この流れを食い止める働きかけをしていかなければならないのが私たち丹波青年会議所の使命ではないでしょうか。そして、いつまでも「明るい豊かな社会」を追求する心を持続していかなければなりません。
私は本年度、具体的に何をすべきかをしっかりと考えるチャンスを頂きました。人間ひとりの力と想いだけでは出来ることに限界があります。しかし、私には切磋琢磨し苦難や喜びを分かち合い「故郷を大切に想う心」を共に養える丹波青年会議所の仲間がいます。仲間との揺るぎない「絆」があります。また、平成26年8月に丹波市で起きた未曾有の災害の際には、このまちのために活動されている様々な個人ボランティアの方々や各諸団体が復旧、復興へ向け一つになり立ち向かいました。それぞれ活動内容は異なるかもしれません。持っているノウハウも違うでしょう。では、すべての根底にある「志」はどうでしょうか。私は、間違いなく同じであると信じます。同じ「志」を持った仲間と言えます。私たち社会開発委員会は、その仲間たちとしっかりと手を取り合える懸け橋となり、故郷の未来のため、子供達の笑顔を守っていくために大人達自身がワクワクし楽しむ姿を次の世代に見せることが出来れば、それはとてつもない大きな力「栄養」になり得ます。誰かに任せるのではなく一人ひとりが繋がり、今私たちが仕掛人にならなければ丹波の地へしっかりとしたたくさんの根を張らせることはできないと考えます。
この地はすべての丹波市民にとってかけがえのない故郷です。どこかへ旅行に行き、いくら楽しかったとしても、なぜかこの地に帰ってくると心休まる安心感に抱かれます。これは私だけに限ったことではないはずです。私がこう感じるようになったのは、紛れもなくこの地の栄養を吸収し育ててもらったからです。今一人ひとりが、感謝の心を持つ幹となり、「志」という枝葉を広げ、大きな魅力あふれる恩返しの実をつける木となり、次世代へ届けられるよう全身全霊を持って一度きりの人生を楽しみ突き進んでいきます。
【基本方針】
一、行政や各諸団体との連携・協力・交流の「懸け橋」となります
一、強い「志」を持ち率先して行動します
一、継続していける事業の「礎」を築きます
【事業計画】
01.5月例会
02.7月事業例会
03.各地災害復興支援
04.他団体とのネットワーク構築
05.各種エントリー
06.45周年ビジョンの実施
07.会員拡大への絶対推進
08.行政や各諸団体との連携・協力・交流
09.各委員会との連携及び支援
10.理事長諮問に関する事項