理事長所信 |
2003度 理事長所信 |
『想い』を『行動』へ『感動』から生まれる『絆』 |
2003年度 第32代理事長 岡 林 利 幸 (おかばやし としゆき) |
<所信>
はじめに 新世紀を迎えて、早3年目に入りました。子どもの頃描いていた21世紀は、夢や希望に満ち溢れた『未来』そのものだったと思います。しかし現実は、出口の見えない世界的な不況、いつまでたっても終わらない民族間の紛争、凶悪犯罪の若年化等、子どものころ描いていた未来とはほど遠いものとなっています。日本にJC が誕生して50余年、多くの先輩方が築いてこられた『志の集団』は日本の高度成長とともに大きく成長してきました。しかし、社会の大きな変化とともに日本のあらゆる価値観が前提を失いつつある現在、JC にはかつての価値が無くなりつつあるのかもしれません。そんな時代だからこそ私たちは『本当のJC の価値』を確信し、時代にあった存在価値をこの地域で築いていくことが重要だと思います。良かれ悪しかれ世論はマスメディアが作る時代になっています。地域に影響を与えなければ、JC 運動の意義は半減してしまいます。運動の中身とともにその発信に、これまで以上の比重をおく必要があると思います。活動内容を知ってもらうことが価値を上げ、拡がりをつくり、次の展開を生み出します。 |
絆
JC は、同世代のメンバーと社会性の高い事業を行っていく中で多くの学びを与えてくれます。また同時に、かけがえのない多くの友達も与えてくれます。JC 活動の中では、つらいことも苦しいこともあると思います。しかし達成できたときには、周りを見てください。必ずそこには、友達の笑顔や涙があるはずです。私たちの活動は結果がすべてではありません。失敗を恐れず熱い想いで行動してください。そこには必ず言いようもない達成感と友情という固い絆が生まれるはずです。 |
想う心
『想い』とは、すべての行動の源(エネルギー)です。それは夢であっても理想であってもかまいません、強く心で念じてください。想いが強ければ強いほど、目標は必然的に高くなり結果として、達成した時の成長は計り知れないものがあるはずです。メンバー全員が成長しましょう。私たちの行っている活動はそのプロセスです。『想う心』を持って初めてスタートラインに立てるのです。メンバー全員で同じ方向にスタートしましょう。必ずゴールが見えてきます。本年度、会員拡大・対外事業は全メンバーが担当します。今こそ『想う心』をひとつにして地域に対して発信しましょう。そこには必ず『JC の存在価値』が見えてくるはずです。 |
時代にあった行動
価値と同時にコスト意識も重要です。いかなるコストをかけてでも実現を目指すべき重要なことも無いとはいえません。しかし、たとえこれまで継続してきた実績のあることであっても、他の手段、別の視点から、冷静に再検討すべきこともあるはずです。常にコストパフォーマンスへの配慮が必要な時代であることは間違いありません。私たちが行動することはすべて金銭的、時間的コストがかかっているのです。そのことをメンバー一人ひとりが十分理解しコスト意識を持って行動してください。 |
まちづくり
氷上郡6町が合併に向けて動き出している今、20余年前私たちの先輩が提唱された、氷上郡の合併ストーリーは、いよいよ最終章に入ってきました。青年経済人の集まりであるひかみ青年会議所だからこそ、私たちは、経済の面からまちづくりを考えていきましょう。地域産業の活性化なくして明るい豊かなまちづくりは実現できません。今まで培ってきた経営のノウハウをまちづくりに積極的に取り入れていくことが、この低迷する日本経済のモデルとなるのではないでしょうか。人・物・金が循環するまちづくりができてこそ、本当の意味での『地域主権』が実現すると思います。 |
森の都ひかみ
私たちの住むひかみは、周囲を山に囲まれ豊かな自然に恵まれた地域です。また、他の地方都市と同様、少子化による高齢化率の高い地域でもあります。まちづくりを考える上で、環境問題・福祉問題は『次代を担う子どもたち』のためにも、私たちが真剣に考えていかなければいけない問題ではないでしょうか。次の世代に問題を先送りにするのではなく、今出来ることを私たち自身が勉強し実践していきましょう。小さなことかも知れませんが、その積み重ねが『森の都』を創っていくと思います。 |
教育・青少年育成
まちづくりや私たちの住む社会全体のことを考えたとき、最大の財産は人ではないでしょうか。地域にとっても、一人の親にとっても教育は大変重要で身近な問題です。私たち自身が子育ての実践者として、また、PTA をはじめとする学校の支援者として、教育の問題に真正面から取り組み実践することが大きな使命だと思います。近年教育の現場も大きく変化しています。中でも週5日制が実施され、学校外での子どもたちの生活に注目が集まっています。地域の人々がいかに子ども達と関わり育てていくかが、本当の人づくりに繋がっていくと思います。学校の中だけに先生がいるわけではありません。地域に住むすべての人が先生であり、人生の先輩なのです。私たち一人ひとりが、それぞれの地域でリーダーシップをとり活躍することが、『次代を担う子供』を作っていくのではないでしょうか。 |
ひとづくりネットワーク
私たちの行っているJC 運動は、常に社会への貢献を目指しています。その1つの手段として人間力の開発が考えられます。人間力とは、各々個人の存在価値であり、想う心だと思います。私たちすべての人々は、一人で生きているわけではありません、家族であったり、会社であったり、仲間であったり、地域であったり、皆それぞれ色々な人と関わりあって生きているわけです。そんな中で、自分さえよければいいという考えの人はまずいないでしょう。自らのためにではなく、自分以外のために行動できることは、人が人である大きな要素であり存在価値なのです。自分に関わるすべての人々を愛し想う心が、いつか大きな輪となって結ばれたとき、それは自分が人として生きていく本当の力となると思います。まずメンバー一人ひとりが、自覚し実践していきましょう。 |
最後に
現在ひかみ青年会議所のメンバーは、JC 以外にもさまざまな組織に参加し活躍されています。ぜひこの想いをひとりでも多くの方々に伝え、賛同する人の輪を広げていってください。それには『謙虚な心』を忘れないでください。私たちの運動は、『明るい豊かな社会を築きあげる』貢献の心であり、まちを想う心なのです。自己満足や自尊心でやっているわけではありません。また、時間とお金に余裕があるからJC をするのでも、そうでないから出来ないのでもありません。一人ひとりに自分流のJC があるはずです。自分の『貢献する心』を目覚めさせ、一人でないことを確認し合い、それぞれ各人の『貢献できるかたち』を結集して、大きな目標に挑むのがJC なのです。まず、自分から行動してください。想いの先には、必ず感動があるはずです。 |
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